S9お疲れ様でした。
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【構築経緯】
自分が得意な毒菱を絡めた展開を軸にしたいと思い、高耐久による積みの安定さという観点からエースに最も適しているカイリューから組み始めた。毒菱要員として、本環境で初手に来やすいパオジアン、ウーラオスに対して安定するドヒドイデを採用。3番手に詰めとしてテツノツツミ、イーユイを採用し、ここまでを基本選出とした。
補完枠として、終盤激増していたディンカイサフゴの並びを崩すために、特殊な型のランドロスを採用した(後述)。
また、龍舞カイリューが苦手なてんねん組に強烈な圧をかけるチオンジェンを採用して、構築が完成した。
【構築コンセプト】
・毒菱&ステルスロックを絡めて、相手の行動保障を全部剥してカイリューを通す。
・毒菱&ステルスロックを絡めて、相手の交代に負荷をかけつつチオンジェンを通す。
→
対面構築に対してはカイリュー@2選出による「積み」、受けサイクルに対してはチオンジェン@2選出による「詰み」という2軸のプランを持つことで、どの構築に対してもプレイング次第で捲れるようにした。
【個体解説】
カイリュー@おんみつマント
テラス:フェアリー
性格:いじっぱり
特性:マルチスケイル
実数値(努力値):197(244)-172(20)-138(180)-×-126(44)-103(20)
HBD...できるだけ高く
S ...+2で最速135族抜き
A ...あまり
技構成:りゅうのまい/はねやすめ/テラバースト/じしん
毒菱設置完了後の全抜きエース。BIG6全員起点。
おんみつマントは、持つポケモンが長く場に残るほどその真価を発揮するアイテムだと思っている。
あらゆる追加効果を全て拒否して安全に何ターンも龍舞&羽休めで居座り続けることができる点で、カイリューの型と非常に嚙み合っており最後まで手放せなかった。
環境のフェアリーテラスカイリューはほぼ渦アンコなどの耐久型だったので、アタッカー型は読まれず良く刺さった。毒菱で厨ポケがHPをすり減らしているのを眺めながら悠々と舞う異次元の怪物。
ドヒドイデ@レッドカード
テラス:フェアリー
性格:わんぱく
特性:さいせいりょく
実数値(努力値):157(252)-83-224(252)-×-163(4)-55
HB...パオの球弱点テラバ、+2悪ラオスの暗黒強打を耐えるために特化
毒菱展開要員。ほぼ全試合で初手に投げた。
身代わりや挑発で起点にならずに、「相手の裏を引きずり出す」だけで最低限仕事できる点が偉い。また、襷持ちの毒菱撒き(等)と異なり、毒菱を撒いた後も再生力によって再びサイクル加入する動きが強かった。
(余談)
このドヒドイデは剣盾で20シーズンくらいずっと愛用していた個体。相棒のポリゴン2がいなくても頑張ってくれて本当に偉い。
テツノツツミ@ブーストエナジー
テラス:ゴースト
性格:おくびょう
特性:クォークチャージ
実数値(努力値):131-×-135(4)-176(252)-80-206(252)
S...特化
技構成:ハイドロポンプ/フリーズドライ/みがわり/アンコール
スイーパー。最強の3番手。
毒菱との相性が余りにも良過ぎるポケモン。
ドヒドイデの裏に控えているだけで、相手はドヒドイデを起点に補助技を押す度に後出しアンコールのリスクを警戒し続けなければいけない。たとえツツミを選出していなくても。
とにかく相手の技選択を歪ませる圧力が高い。例としては、相手の初手パオジアンがドヒドイデに絶対零度を外した後、ツツミ引きケアのため(いるかもわからないのに)聖剣を押してレッカで勝手に帰っていく試合が5試合くらいあった。このポケモンは構築の他の5体と特に強くシナジーを持って動いてくれた。ありがとうサンタさん。
イーユイ@こだわりスカーフ
テラス:ほのお
性格:ひかえめ
特性:わざわいのたま
実数値(努力値):149(148)-×-101(4)-193(164)-141(4)-144(188)
H ...鉢巻ノーマルテラスカイリューの神速乱数、眼鏡ハバタクカミのムーンフォース確定耐え
C ...無振りランドロスをオーバーヒートで確定1発
技構成:オーバーヒート/ふんえん/あくのはどう/ねごと
サーフゴーからサイクル破壊。
普通のイーユイ。面倒なポケモンを全員吹っ飛ばしてくれて爽快だった。
ねごと採用はモロバレルが重かったため。胞子を含めたどの技に対しても後出しできる点が偉かった。
炎テラスオーバーヒートは昔剣盾時代に使用していたカイオーガを彷彿とするほどにはおかしい火力をしていた。また、相手の行動保証を剥いだ後の制圧力が凄まじく、「毒菱 or ステロ+イーユイの技」を耐えられるポケモンはほぼ存在しなかった。
チオンジェン、ドヒドイデをサーフゴー入りに躊躇なく投げれたのは間違いなくこのポケモンのおかげ。ありがとう金魚。
ランドロス@オボンのみ
テラス:はがね
性格:いじっぱり
特性:いかく
実数値(努力値):181(132)-204(164)-115(36)-×-111(84)-123(92)
H ...奇数。ディンルーのカタスト+カタストでオボン発動。
B ...ノーマルテラスカイリューの神速を2耐え。
D ...眼鏡特化カミのムーンフォース確定耐え。
S ...準速70族抜き。
ディンルーカイリューサーフゴーキラー。
2番手から繰り出し、カイリューかサーフゴーの前で剣舞することで相手のインチキ耐久サイクルを崩すことができる。撃ち落とすはカイリューに押すほか、サーフゴーの飛行テラスに対しても有効。ついでにランドミラーにも強い。
その他の中速サイクル(ロトハッサム、サンダードラン)にも滅法強かった。
一見変な技構成に見えるが、「サイクルしないランド」の良さを最大限に活かした型になっていると思う。
チオンジェン@たべのこし
テラス:どく
性格:ずぶとい
特性:わざわいのおふだ
実数値(努力値):192(252)-×-167(252)-116(4)-155-90
HB ...特化
技構成:やどりぎのたね/ギガドレイン/カタストロフィ/イカサマ
受け&中速サイクル崩しの達人。
相手の場に毒菱が設置されている場合、「引けば毒菱、居座れば宿り木」のダメージを受け続けるというジレンマを相手に課すことができる点で、実は毒菱とのシナジーが非常に強い。チオンジェンの本領は受け性能ではなく、定数ダメージによる崩し性能にある。
「どく+カタストロフィ」で後続の特殊ATKのサポートができる点も偉かった。また、終盤ヒードランが若干数を減らしており動きやすかったのも追い風だった。
毒テラス採用は元のタイプの弱点をほぼ半減で受けれるほか、受けループに滅法強くなれることから最後まで毒で採用した。高速再生技がないため体力管理が非常に難しいが、フルアタにして対面性能を上げることでそこまで気にならなかった。龍舞軸の天敵であるディンルーラッシャに1体で睨みを効かせてくれた立役者。
【テラス優先順位】
構築中最もテラス適性が高いのは、カイリューとチオンジェンの2体。
このため、カイリューとチオンジェンは絶対に同時選出しない。
ただ、勝ちを確信したときは他のポケモンにもテラスを切っていた。
【選出】
100%の正解はないが、主にしていた立ち回りは以下。
構築の最大値はドヒドカイリュー@1。よく見るパーティに対しては以下の通り。
VSスタンパ - ディンカイサフゴパオカミラオス
ドヒドイデで毒菱展開→(ランド出した場合)ランドロスでカイリューサフゴ崩し→カイリューで舞う→(ツツミ出した場合)ツツミでスイープ
● チオンランドイーユイ
ディンルーにカタスト連打→サフゴ引きにイーユイを合わせて一体飛ばす→ランドイーユイで頑張る。どちらを出すかは正直気分だった。
VSトリルパ - ガブミミイダイトウ(ガチグマ)
●ドヒドチオンツツミ
ドヒドイデとチオンジェンの2体だけで勝ってしまっていた。
ガブの地震をヒトデが耐えてレッドカード発動→毒を全員に入れてカタスギガドレ連打→チオンジェンが崩れたらツツミでスイープする。
【キツいポケモン】
構築全体で重く、イーユイも電磁波からボルチェンで逃げられてしまう。
最終日に重いことが判明したが手遅れだった。
先にこちらのカイリューを展開していないと負けてしまう。また、チオンジェンも対面負けてしまうので本当にキツい。3体がかりで処理した後に絶望のSエナハバタクカミにすべてスイープされる。
・イダイナキバ
なんと対面から全員負けてしまう。偉大すぎ。
【結果】
TN中原岬 最高最終R2028(181位)
TNそうてん 最高R2027最終R1960(480位)
SVをこれまでやっていて一番好きな構築を組めたので、ベストの結果を残せて本当にうれしいです。この構築は6匹のシナジーが非常に強力なのでどのポケモンも置物になることなく全員出せたうえ、選出パターンも多いので使い込んでいて飽きない構築でした。特にドヒドイデは最終日の前日に思いついて急遽投入しましたが滅茶苦茶活躍してくれました。
これから資格試験で徐々にポケモンからフェードアウトしなければいけないのがつらいですが、今シーズンの戦いを思い出に頑張って行けそうです。
...ポケモンやめられるんかなあ
追記:
対戦録画投稿しました
【S9 レート2000帯対戦解説動画② 最終181位】毒菱Fairy Dance 【ポケモンSV】 - YouTube